セントウルS 予想

第25回セントウルS(GII)

9月も10日も過ぎれば、さすがに「サマースプリントシリーズ」というよりは、来るべきGI・スプリンターズステークスの前哨戦という意味合いがより色濃くなってくるセントウルステークスであるが、何はともあれここはGII、しかも注目の香港馬が2頭出走するということで、もちろんサマースプリントシリーズの優勝を目指すエーシンヴァーゴウにも注目であることは間違いないが、スプリンターズSの有力馬にも大注目ということになる阪神の日曜メインである。

昨年は、香港から初めて日本にやってきたグリーンバーディー(3枠4番)が59kgでかなり好内容のレースであったわけだが、今年58kgで出走してくる上、もう1頭の香港馬で、59kgのラッキーナイン(どうして「セブン」ではないのだろう・・・)の存在もヤケに気になる。
ラッキーナインは7枠13番に入った。
当然WIN5対象レースだけに、そして先週はWIN5が丸々そっくりキャリーオーバーになっているだけに、今週は何としても参加しなければならないので、これはとても頭が痛いレースになりまそうである。

日本の大将格は、何と言ってもダッシャーゴーゴーだろう。
枠はちょっと外過ぎる気もするが(8枠14番)、勝ち負けはともかく、無様な競馬だけは絶対にできない立場。
もちろん、徐々にだが、ようやくビッグタイトルに手が届きそうな力がついてきたようにも感じられるサンカルロ(4枠7番)も、1ハロン足りないとか、もうそんなことを言っている場合ではない時期にさしかかっている。
スプリント路線の偉大なチャンピオンであったキンシャサノキセキが引退した今、日本のニューヒーローが早く誕生しなければ、日本のスプリント界は大ピンチに陥ってしまう。

そういう期待も込めて、しかし波乱の期待をもっと込めて、ここは日本馬を中心に考えたい。
開幕週の恩恵を大きく受けそうなのは、究極の時計勝負になるスプリント戦であると考え、最内の4歳牝馬・エーシンリジルにした。
同じ4歳牝馬、同じエーシンでもエーシンヴァーゴウ(5枠9番)よりも立場は気楽。
強いメンバー相手に胸を借りるチャレンジャーの立場だが、最内枠で岩田騎手というのはいかにもチャンスが大きくなったという印象。
前走はゴール寸前でトウカイミステリーの強襲に遭ったが、1kgのハンデ差が微妙に影響したと考えられる。

ダッシャーゴーゴー、サンカルロ、エーシンホワイティ(7枠12番)あたりの人気どころが比較的外目の枠に入ったから、さすがにこの距離で互いに牽制し合うケースは考えられないとしても、岩田騎手がインコースから有力馬の動向を見ながら競馬できるのは大きい。
使われている強みもあるから、スプリンターとしての資質は抜群であったサンアディユと同じフレンチデピュティ産駒の牝馬にニューヒロイン誕生の期待を賭けてみたい。

相手は、ここが久々のレースとなる大外・スギノエンデバーにした。
この馬の場合、相手なりに走る印象で、サクラバクシンオー産駒にはたまにそういうタイプの馬が出るが、夏場を思い切って休養に充て、小柄な男馬の成長を促したかっこうになったが、成長があれば、この馬はひょっとするとひょっとするのではないかな、という思いが前々からあっただけに、ここもまたニューヒーロー誕生を期待してみたい気もする。
相手が強いからこそチャンスであると思うし、そういうタイミングで小牧騎手というのは何とも心強い。

単穴は、追い込んでくるベテランのファリダッド(3枠3番)にした。
武豊騎手とはすっかりおなじみのコンビであるが、血統的にスプリント戦はどうかという思いは確かにある。
ただ、この馬自身、古い話ではあるが、高松宮記念で6着の内容は、意外と短いところが合っているかもしれないと思わせるものであった。
乗れてきた名手に、ファリダッド自身の長いトンネルの出口を見つけてもらいたいものだ。

押さえは当然ダッシャーゴーゴーに香港からの2騎、サンカルロにエーシンホワイティといった人気どころになるだろうが、大穴では高倉騎手に手が戻って2戦目のシゲルキョクチョウ(6枠11番)を少しだけ押さえようと思っている。

開幕週のスピード競馬、非常に楽しみなレースである。

◎ エーシンリジル
〇 スギノエンデバー
▲ ファリダッド
△ ダッシャーゴーゴー
△ グリーンバーディー
△ ラッキーナイン
△ サンカルロ
△ エーシンホワイティ