ラジオNIKKEI賞 ハンデ

第59回ラジオNIKKEI賞(GIII)

3歳戦では唯一のハンデ重賞となるラジオNIKKEI賞であるが、毎年まず例外なく、「超」がつくような、とにかく難解なレースになる。
その根拠として挙げられるポイントがいくつかある。

まずは馬場状態。
福島競馬の場合、開催がスタートしてまだ3週目であるにもかかわらず、そろそろ馬場が荒れ始めるという点が挙げられる。
もちろん年によってその差異が大きいためになんとも言い難いのもまた確かであるが、ほぼ100%の確率で「荒れ馬場」となる翌週の七夕賞に比べると、その荒れ具合がまた微妙であるため、馬場適性を考慮しての「匙加減」次第でどうにでも予想が展開できてしまうというところが実に悩ましく、そして難しいのだ。

そして、それまでの「別定戦」に変わって2006年から行われるようになった「ハンディキャップレース」。
ハンデ戦とは言っても、「残念ダービー」の別名がつくほどだから、ダービー(あるいはGI級レース)で連帯するくらいの好走を果たした組はまずここを使うということはないため、それほどハンデ差が大きくならない「ハンデ戦」で行われることが多いのがこのラジオNIKKEI賞のパターンである。
したがって、従来の「ハンデ戦」というイメージにとらわれすぎてしまうと、ますます予想が難しくなってしまうおそれも少なからずあるのだ。
ハンディキャッパーさえもこのレースのハンディキャップを担当するのはあまり気が進まないのではないだろうか?

という具合に、このラジオNIKKEI賞、実にいろいろな面で特殊性を持ち合わせたレースであることが、我々に対して「難解」のイメージを必要以上に大きくふくらませているような気もする。
レースは当然波乱含みである。
毎年「なんでこの馬が・・・」という、ゴールしてなおその理由が見つけられないような穴馬が飛び込んで波乱を演出するが、大混戦であるところにきて、人気馬もそれなりに好結果を残してしまうために、イメージとしてはあまり「好配当」という気分に浸れないのがこのレースの配当面での特徴でもある。
梅雨の時期ということもあるが、あまりスカッと荒れないというか、シブく荒れるタイプのレースである。

要するに買う側にとっては非常に難しいレースであり、的中させるのも実に難しいレースなのだ。
これまでに幾度となく「あと一歩」のところまで読んだのだが、それでも結局のところ本命サイドに人気どおりの好走を許し、大万馬券的中には至っていない。
しかし今年は、その人気サイドで買ってみたい馬が登録している。
地味なタイプだけにそれほどの人気にはならないはず・・・

例年よりおとなしめの予想ではあるが、いかにも当たりそうな気はする(それでも当たらないのがラジオNIKKEI賞の難しさ?)ので、函館SS同様、こちらも実に楽しみなレースである。