ダービー卿CT 大波乱

第42回ダービー卿CT(GIII)

GI馬やGI級の馬たちが出走する年を別とすれば、
例年ダービー卿チャレンジトロフィーは大混戦になることが多いが、
そういった例年の傾向からすれば、今年は比較的有力馬がハッキリしているのではないだろうか。

おそらく上位人気するのは、短距離路線で素質が開花しつつあるトライアンフマーチ、
マイルCSで2着の実績からマイネルファルケ、前走やけに強かったフィフスペトル、
安田記念3着の実力者ファリダッド、昨年の覇者タケミカヅチ、
重賞勝ち馬のサニーサンデーといったあたりは間違いなく人気上位だろう。

本命サイドの馬券を購入するならこのあたりを絡めてあとはオッズと相談ということになろうが、
何しろここは荒れることではあまりにも有名なダービー卿CTである。
大穴2頭に期待して勝負する。
大阪杯ではいつになくおとなしい予想をしたので、ここは渾身の力とタマシイを込めて大振りする。

中心はヤマニンエマイユ。
いい時と悪い時が比較的ハッキリするタイプで、つかみづらいところがある牝馬だが、
とにかく使われている距離は1200m~2200mと非常に守備範囲が広く、
それが余計に「つかみづらさ」に拍車をかけている。
若いころは1200m~1400mに良績が集中し、年齢とともにそうした短距離が少しずつ忙しくなってきているという印象がある。
だからこそ、良績ないマイル戦こそ、今のヤマニンエマイユにとってはベストの舞台となる可能性は大きい。

実際、昨年のファイナルSでは、まだ条件馬だったころ以来の、
マイル戦で馬券圏内に割って入る好走を見せた。

極寒の京都金杯や距離が足りない前走の阪急杯は度外視できる。
そしてやはりマイル戦の京都金杯は勝ったライブコンサートからコンマ3秒差と接戦を演じて見せた。
追い込みが利く中山のマイル戦は合いそうだ。

相手もまったく同じ理由でアーバンストリートを狙う。
1400m戦の阪急杯のときに、
「今のアーバンストリートにとって1200mは忙しすぎる」
という理由で推奨したが、その阪急杯でも、
得意のはずの「少しパワーの要る馬場」でもまったく見せ場なく終わってしまった。

ところが、前走のマイル戦では一転、復調を見せる内容で上位に進出した。
スマイルジャックにはちぎられた格好だが、むしろメンバー的には前走よりもこちらのほうが手薄である。
直線に坂があるのも、今年に入ってますますズブさが目につくようになった今のアーバンストリートにとってはプラスに働く可能性があり、前走好走もおそらくまったく人気がないここは再び狙ってみたい気持ちをどうしても押さえることができない。

この2頭が軸なら、あとは手広く買う。
先ほども触れたが、前走の勝ちは鮮やかで、
遅まきながら本格化の可能性も見せたフィフスペトルが単穴。
ここは正直、前走だけ走ればまず負けないだろう。
もし大外を引いてしまったここを勝つようなら、「この先」を展望したい馬でもある。
ただ、ハンデ戦はハンデ戦なので、評価は下げる。

叩き2走目のファリダットはトップハンデでも十分圏内だろう。
中山の馬場は見た目ほど悪くない印象があるので、
マイネルファルケの残り目の押さえは必要だろう。

あとはセイクリッドバレーも中山記念を叩いて良化必至、最内枠は有利に運びそうだ。

穴では、斤量面でずいぶん有利になりそうなマルタカエンペラーと、
昨年秋に「これは・・・」と思わせた、休み明け2走目のアンノルーチェという馬を挙げておく。

マイル戦ならトライアンフマーチももちろん押さえたいのだが、手が広がりすぎる。
ここは大波乱の目ということで、なんとか4着以下に負けてもらえないだろうか・・・
それと、ここで印はつけないが、余裕がある人なら、
いつ走るかわからないサニーサンデーは押さえておいたほうがよいかもしれない。
内枠で器用に立ち回れる先行力は侮れない。
ただ、個人的には平坦巧者と見て軽視したい。

上位2頭が馬券に絡めば、100万馬券も十分ある。
組み合わせ次第では1000万馬券も・・・

◎ ヤマニンエマイユ
〇 アーバンストリート
▲ フィフスペトル
△ ファリダット
△ マイネルファルケ
△ セイクリッドバレー
△ マルタカエンペラー
△ アンノルーチェ