クイーンC ダンスファンタジア

第46回デイリー杯クイーンC(GIII)

東西とも、とにかく天候が心配であるが、土曜府中のメイン・クイーンカップから予想をしていこう。
2歳時から注目を集めていたダンスファンタジアが本来の力を見た前走のフェアリーステークス。
同じく注目される阪神ジュベナイルフィリーズ2着のホエールキャプチャは、キャリアを重ねるごとにたくましさを増し、打倒レーヴディソールの筆頭と言える存在になりそう。
この2頭が抜けた人気になることは間違いない。

この2頭だと、府中のマイル戦でも今の馬場なら願ってもいない最内枠を引いたダンスファンタジアのほうが人気的には少し上回ることになるのだろうか。
前走で折り合い面の進境を見せたダンスファンタジアではあるが、問題はペースが異常なスローに陥りやすい府中コース。
行きそうな馬は比較的多いが、それでも時期的に、そしてメンバー的にやはりここもあまり速くは流れない気がする。
だからこそ内枠はありがたいだろう。

一方ホエールキャプチャのほうは、少し不利な5枠9番。
これも信じられないくらいのスローペースになった阪神JFで折り合いピタリ。
レーヴディソールには内容完敗も、不利を被りながら見せた一瞬の脚は、見た目上は勝ち馬に勝る鋭さであった。
ただ、この馬はその前のファンタジーステークスでも大きな不利があり、根性で切り抜けてきた感が強く、ラストのキレもあまりに鋭すぎるのが、どうも府中向きという印象を与えない。

ここも苦しいとは思うが、やはり別の馬から入ってみたい。
津村騎手の大外マイネイディールから入る。
レースポイントのコラムでも触れたように、このクイーンCは桜花賞で通用するようなスピードタイプではなく、距離が伸びて良くなってきそうなタイプが台頭するレースであり、マイネイディールの場合体形的にも距離が伸びて良さが出てきそうなタイプ。
父・アドマイヤマックスは、高松宮記念で悲願のGI制覇を成し遂げたが、おそらくだれも彼を「名スプリンター」とは呼ばないだろう。

短距離競馬では時として息の入らない、底力を求められるケースが見られ、そんなときにこそキングヘイローやアドマイヤマックスのようないわゆる「超良血馬」が勝利を収めている。
マイネイディールも決して短距離血統ではない。
未勝利勝ち直後にいきなり挑戦したフェアリーSでは、万全だった強いダンスファンタジアとコンマ9秒差だからそれほど悪くはない。
これから天候がどう変わるかだが、多少時計がかかってきそうなのもこの馬には有利。
正直まだ完成は先かな、という身体つきではあるが、このレースはオークスを見据えて買わなければならない。
オークスのころには良くなっていてほしいという願いも込めて、マイネイディールに期待する。

相手はホエールキャプチャ。
完成度の高さはまだまだとは思われるものの、この馬の場合根性がすごい。
とにかくえらい馬である。
脚質はそれほど府中向きではないが、持ち前のど根性で突き抜ける可能性も大。
この馬にはあまり逆らわない。

あまり流れが速くならないという仮説ならば、穴は好位から競馬ができる組。
ただ、力関係が明白な先行・好位勢はあまり素直に買いたくない。
ということで、未知の魅力にあふれるスペシャルウィーク牝馬、3枠6番のテキサスルビーが単穴。
ここで馬券圏内に入るためには、デビュー戦の持ち時計を大幅に更新する必要があるが、これもマイネイディール同様、非常に奥があるタイプだけに、一発に期待したい。

人気薄ながらも好走してきた未勝利勝ち上がりのケイアイアルテミス(7枠13番)が押さえの筆頭。
少し外すぎるが、メンバーを考えたらこの馬は馬場がとことんまで悪化してもらいたいクチ。
そしてセンスが光るフレンチカクタス(6枠11番)、府中のマイル戦がどう出るかがポイントだが、デムーロ兄が乗るなら2枠3番のラテアートも押さえなければならない。
これはそれなりに人気しそう。
そして、流れが速くなってしまったときには当然ダンスファンタジア、さらには休養明けでも仕上がっていたときのカトルズリップス(3枠5番)の成長力、先行力にも警戒したい。

あとは印が回らないものの、スローになれば新潟2歳覇者のマイネイサベル(2枠4番)まで押さえる。
こちらも府中はあまり向くとは思えないが・・・

◎ マイネイディール
〇 ホエールキャプチャ
▲ テキサスルビー
△ ケイアイアルテミス
△ フレンチカクタス
△ ラテアート
△ ダンスファンタジア
△ カトルズリップス