京都記念 天皇賞・春

第104回京都記念(GII)

豪華メンバーがそろった今年の京都記念。
馬場状態も気になるところだが、ここが始動戦となる古馬の仕上がり具合には注意を払いたい。

何が人気になるだろうか。
有馬記念で本格化の兆しを見せた2枠2番のトゥザグローリーが人気になるだろう。
しかし実績だけ考えれば最内枠のオウケンブルースリと4枠4番のダノンシャンティの復活を期待する声も大きくなるのではないだろうか。
あとは菊花賞勝ち以来のビッグウィークがどんな成長を遂げたか、このあたりにも注目が集まる。
素晴らしいメンバーだがとにかく馬券は難しい。
「このレースは手を出すな!」と、誰かが私の中で告げているのだが、穴党としてはこのレースを黙って見過ごすわけにはいかない。
こちらも共同通信杯同様、天気が悪くなったと仮定し、道悪の競馬を想定して予想することにした。

エリザベス女王杯取り消しの影響がどう出るかが心配だが、フレンチデピュティ産駒の牝馬・プロヴィナージュ(8枠11番)の逃げに期待する。
おそらく単騎濃厚。
昨年の京都大賞典でも実はプロヴィナージュを本命にしていたのだが、相手は確かに今回のほうが強くても、条件は今回のほうが向く。
もう一度プロヴィナージュに期待する。

京都大賞典よりも1ハロン短縮はこの馬にとってはプラスが大きい。
というのも、プロヴィナージュが行けばおそらくビッグウィークも控えるはず。
となればペースは上がらない。
息さえできていれば、ビッグウィークが早目に捕まえに来てもギリギリ粘り込めるのではないだろうかというふうに考えている。
休み明けながらデキは良さそうなので、このメンバーでも期待してみたい。

天気が悪くならなければ、ここに出走してくるとはまったく思わなかったメイショウベルーガは無印にする予定であったが、道悪巧者はむしろこちらに分がある。
ただ、とにかくズブい今のメイショウベルーガにとって、1ハロン短縮はたとえ得意の京都外回りでもプラスはない。
その分の対抗。
やはりこのメンバー、この条件なら決め手はNo.1だろう。
そして、このレースの結果如何で次が決まりそうな雰囲気だから、陣営、そしてベルーガのファンにとっても実はここは重要なレースである。

単穴はビッグウィーク。
菊花賞馬だからこの先は当然天皇賞・春を見据えてということになるだろう。
レースのレベルが云々されていた昨年の菊花賞であったが、この馬の早目スパートで押し切った競馬は間違いなく強い競馬であった。
おそらくここもプロヴィナージュを早目につかまえに行くことになるだろう。
パゴ産駒。道悪は望むところだ。

押さえ筆頭はダノンシャンティ。
これも決め手には自身があるタイプだし、パワータイプのフジキセキ産駒だからおそらく道悪は苦にしないだろう。
ただ、道中あまりにもスローに流れてしまうのが目に見えているだけに、折り合いに不安はある。
NHKマイルをあれだけの脚で勝ってしまったからこそ、逆にスローの競馬には一抹の不安が残る。
前走の有馬記念ももしかしたらそんな一端が現れていたのかもしれないという気がしなくもない。
とは言え、潜在能力は最右翼だから、ここであっさりがあっても納得するしかない。

それから道悪巧者と言えば当然シャドウゲイト(7枠9番)。
シンガポールのGI勝ちがあるが、印象としてはこの馬の場合、寒い時期のほうが走るという印象もある。
これも早目にまくって上がっていくクチだから、道中スローに流れるならチャンスは大きくなる。
あとはトゥザグローリーと、ようやく本格化成った牝馬・セラフィックロンプ(7枠10番)を少し押さえる。
重以上の道悪ならホワイトピルグリム(6枠8番)とホワイトマズル産駒のロードオブザリング(5枠6番)という馬に注意したい。
もちろんオウケンブルースリの復活や、ここが早くも背水の陣となった感も強いヒルノダムールあたりが気にならないわけではないが、とても印はまわらない。

それにしても、今週はとにかく3レースとも非常に難しいレースだ・・・

◎ プロヴィナージュ
〇 メイショウベルーガ
▲ ビッグウィーク
△ ダノンシャンティ
△ シャドウゲイト
△ トゥザグローリー
△ セラフィックロンプ
重注 ホワイトピルグリム、ロードオブザリング