マーメイドS ブライティアパルス

ブライティアパルス、重賞初制覇!~第15回マーメイドS(GIII)

今年もまた難しい競馬になった。
ブライティアパルス(3番人気)→セラフィックロンプ(14番人気)→テイエムオーロラ(4番人気)で決まって3連単が9万馬券ということで、上位3頭の顔ぶれからしても、配当的には非常に低いものであったという気がしてならない。
私からすれば軽く30万は超えてもらわないと合わないという感じの配当であった。

開幕週で雨の影響はほとんど見られず、良馬場の勝ちタイムは1分59秒5。
1~3着の馬はすべて4番手以内からの競馬であったわけだから、これはやはり「流れひとつ」という競馬になってしまった。
ブライティアパルスはいつも以上に折り合い良く2番手をキープ、逃げ粘ったセラフィックロンプも、道中まったく絡まれず運ぶことができただけに、幸運が大きかった気がする。
3着のテイエムオーロラは上がり馬らしく、力がついたところを見せることができた。

とは言え、確かにこの3頭、そこそこの時計で上位入賞を果たしたわけだからほめてあげなければならないことになるのだが、特に勝ち馬・ブライティアパルスと2着のセラフィックロンプは、重賞の1、2着という意味ではあまりインパクトが強い感じがしないのが気がかりである。
ブライティアパルスはいつも以上に折り合っていたのは収穫であったが、精神的な成長以上に「夏が合う」という感じのほうがむしろ強まった結果であった。
そして2着のセラフィックロンプの場合、53kgでマイペース、このメンバーが相手の割には、ラストでらくに勝ち馬にかわされていた印象もある。

期待したアースシンボルいは、一瞬外から伸びかかったが、最後は脚色が一緒になってしまった。
これは道中で外を回ってしまったため、最後の伸びを欠いてしまった印象が強い。
せっかくトーホウシャインと高野騎手という、マーメイドステークスの乗り方として絶好のお手本があったにもかかわらず、期待に反してまったく逆の競馬になってしまった。
開幕週であるにもかかわらず、あれだけのコースロスでは、やはりいくら50kgの軽ハンデとは言っても、距離ロスでハンデを相殺してしまった恰好になったと言われても仕方あるまい。
高倉騎手、まだまだである。

1番人気のニシノブルームーン(4着)は、例によって道中はどこにいるんだかよくわからない位置取りで、ラストもこの馬なりに影武者のように伸びてきてはいたが、展開的にまったく向かず。
そして、ヴィクトリアマイルではアッと言わせた2番人気のヒカルアマランサスは、このレースでも好位から競馬を進めたが、4コーナー手前ではもう手ごたえがなかった。
さすがにあれだけ厳しいGIの後だけに反動があったことは否めない。
まるで夏のような気候のここにきてプラス10kgが示す通り、明らかに余裕残りであった。
最後は完全に息切れ。
それでも5着に持ってくることができたのは、確かに力があることを示す結果にはなったが、それ以上に他がいささか不甲斐なさすぎたという見解にしたい。

それにしても、ブラボーデイジー(5番人気13着)、レジネッタ(8番人気・15着)といった実績馬が、なんとサンレイジャスパーよりも下の順位というのは正直驚く。
他が軽かっただけに56kgは確かに楽ではないが、それにしてもという着順であった。
不調にならなければいいが・・・

14着で、「重なら」ということで期待したマイネレーツェル(9番人気)は、あまりハイレベルとは言えないこのレースでこの着順・・・
ちょっと能力的に陰りが見えてきた危険性もあるかもしれない・・・