武豊 復帰

武豊騎手、復帰遅れる

毎日杯で落馬負傷した武豊騎手が、とうとう夏のグランプリ・宝塚記念にも間に合わないことになってしまった・・・
正直、あの落馬事故を目の当たりにしたとき、「これはかなり長引きそうだ・・・」とは思っていたが、やはり相当なダメージだったようだ。

「天皇賞・春には間に合わせたい」というコメントを見たときにはものすごく驚いたものだ。
やはり武豊は人間ではなく「超人」だったのだとこのときほど思ったことはない。
天皇賞どころかあの落ち方ではダービーだって怪しいぞと思っていたが、やはり私の場合、悪いほうの予想だけは本当によく当たる・・・
結局ダービーも間に合わず、そして上半期の総決算、夏のグランプリ・宝塚記念もやはり騎乗を見送ることとなってしまった。
やはり武豊騎手も「人の子」であった(「武邦彦元調教師の子」という意味ではない)。

ただ、それでもニュアンス的に「万全ではないため」という雰囲気は漂ってきているだけに、おそらく復帰までそう遠くはないだろう。
特別豊ジョッキーのファンということではないが、やはり「いるべき人」がいないとなんとなく歯が一本欠け落ちてしまったような気持ちになってくるのだ。

数年前、岡部元騎手が長期離脱した際にもこれと似たような錯覚にとらわれ、馬券が当たる、当たらないという基本的なスタンス以上に、なんとなく締まらないというか、競馬がつまらなくなってしまったというわけではないにもかかわらず、どこか違和感を覚えながらの競馬ライフとなっていた。
特に岡部元騎手の場合、私の住む関東をメインとして騎乗していたから、あのときは余計にそう感じていたものだ。
そう考えると、岡部元騎手にしろ武豊騎手にしろ、本当に「存在感の塊」という思いもある。

技術的にどうこうすることはできないが、やはり私が競馬と出会ってからというもの、岡部元騎手や武豊騎手が競馬界をリードする存在であったということを、いなくなってみてまじまじと感じることができるのだ。
格が上とか下とか、そういうことではないが、絶好調の横山典弘騎手や蛯名正義騎手、関西では豊騎手よりも先にダービーを勝った藤田伸二騎手をもってしても、岡部元騎手や武豊騎手ほどの「雰囲気」はまだないという気がする。
もちろん、これは個人的な感想であり、それ以外の何物でもないことは言うまでもないことである。

ところで、武豊騎手と言えば、これまでに幾多の名馬とタッグを組んで華々しい成績を残してきたが、その代表であるディープインパクトの産駒がいよいよデビューを果たした。
豊騎手自身の口から「産駒も自分が乗って・・・」と常々言っていただけに、ディープインパクト産駒のデビューの手綱をとることができなかったのは本当に悔しい思いをしたのではないだろうか。
ただ、幸か不幸か、ディープ産駒はデビュー戦で3着という結果であった。
もしかしたら豊ジョッキーが復帰して、産駒の初勝利を虎視眈々と狙っているかもしれない。

武豊というのは、そのくらいのことは軽くやってのける男だ。
産駒の初勝利もそうだが、復帰後、自身の初勝利もまた非常に楽しみである。
何かドデカイことをやらかしそうな予感が強くするのだが・・・

とにかく豊騎手、早く戻ってきてくださいよ!もう待ちきれないです!