東京ジャンプS ギルティストライク

差してギルティ、初重賞制覇~第12回東京ジャンプS(J・GIII)

良馬場の東京ジャンプステークス。
かなりジャンプセンスある競馬であったという印象が残る。
それを示すかのように、入障してわずか4戦目、このキャリアで早くも重賞制覇を成し遂げたと言うことで、勝ったギルティストライクは、これからさらに大きいところを狙える器へと成長を遂げそうな雰囲気が漂う。

すばらしい差し切り勝ちであった。
コウエイトライが飛ばして終始ハナをキープ、道中ほとんど絡まれることがなかったから、それほど展開的には厳しい流れにはなっていなかったはず。
事実、逃げたコウエイトライが2着に逃げ粘っていたのだからそれもわかる。
直線外目から、後方待機のバトルブレーヴがコウエイトライをとらえにかかったが、タイミング的にはバトルブレーヴ以上にスパートを遅らせての仕掛けだったから、厳しくない流れでも悠々の差し切り、これは先が楽しめそうだ。
このところめっきり力をつけてきたトーワベガと同じアドマイヤベガ産駒(母の父はキングマンボ)の6歳騙馬、ギルティストライクの名前は今後覚えておいたほうがいいだろう。

9歳馬のコウエイトライは、このメンバーでは格の違いで2着は死守。
年齢的にさすがにこれ以上の上昇はどうかだが、力のあるところは見せることができ、存在感はアピールした。
ただ、今回のギリギリ2着は58kgという、ジャンプレースとしては少々恵まれた斤量であったのも事実。
このあたり、次走で人気するようなら、もしかしたらアブナイ人気馬になるかもしれない。

一方、ラストでコウエイトライを追い詰めた3着のバトルブレーヴは追い込みの競馬がすっかり板につき、安定感が増してきた。
飛越が高く、そのあたりのロスの少なさは立派だ。
8歳馬だが、このあと成長があればもしかしたら・・・そんな気配にも映った。

期待したワンダーシンゲキは追い込んで6着。
馬体が例によって大幅減であったが、このあと順調に使えれば、これも力はあるのでアッと言わせるようなことがあるかもしれない。
今後も引き続きマークは必要と感じられるような、立ち直りを思わせる内容であった。

そして、もう1頭期待したマルブツシルヴァーは、さすがにそろそろ絞れてくるだろうと考えていたにもかかわらず、また2kg増え、なんと今回の出走馬体重は558kg。
これはさすがに太かった。
最後は息切れと言う感じの失速だった。

注文をつけた感じのインカムが4着に好走したが、こちらもギルティストライク同様、こうした追い込みの競馬が意外とあっているのかもしれない。
ただ、この相手で4着ではまだまだ力的には足りないのも事実ではあるが・・・

しかし、それにしてもジャンプレースは馬券が難しい。
今度こそと思って気合を入れて検討したのだが、まったくカスリもしない結果であった。
安田記念がようやく初勝利だったことからも、そう簡単には当たるものではないという、イヤぁな感じがちょっとしている・・・
何とかジャンプの初勝利を早いところに挙げたいものだ。