マーチS 被災地支援

第18回被災地支援マーチS(GIII)

かつては――とは言ってもまだ最近のことであるが――あのエスポワールシチーがここを勝って一気に世界の大舞台まで上り詰めたこともあるハンデ戦のマーチステークスであるが、今年は日曜阪神の最終レースに組まれている。
クラシック第一弾の桜花賞の直後であり、今年は「被災地支援競馬」として行われるマーチSであるから、桜花賞の的中、不的中にかかわらず、競馬ファンのみなさんにはぜひともマーチSに馬券で参加していただきたい。

ということでマーチS、当然例年通りハンデ戦で行われるから、阪神のダートに場所を移しても、やはり馬券的妙味は大きい。
ダート重賞というと、もうこれはすっかり当たり前のことになっているが、とにかく登録頭数が多い。
今年の被災地支援マーチSも現在44頭の登録があり、数少ないダート重賞に、あふれるほどたくさんいるダート路線のオープン馬がこぞって登録してきた格好である。
フェブラリーステークスが終わってしまったから、さすがにジャパンカップダートのステップレースと見るには無理があるが、交流GIの帝王賞へのステップレースと見ることは十分可能であり、したがって、エスポワールシチーのような超A級の馬たちがこのハンデ戦を使われるケースも当然考えられる。

ということで、多数いる登録馬に目をうつしてみると、真っ先に注目されるのが、前走仁川ステークスを、一昨年のドバイワールドカップ以来超久々に叩かれたカジノドライヴの名前である。
前走の内容が内容だったから、ここで急激に良化するのももしかしたら難しいのかもしれないが、名前だけでなく、そのレースぶりにも注目しなければならないだろう。
そして、昨年秋、急成長を見せたキングスエンブレム(ヴァーミリアンの下)がここから始動ということで、こちらもカジノドライヴ同様注目されることになる。
カジノドライヴは、確かに数は使われていないが、やはり世代間のレベルを図る意味では、「天秤」のような意味合いがある2頭の激突であるから、カジノドライヴにもキングスエンブレムにも、できるだけ万全の状態でここに臨んできてもらいたいものだ。

そして、注目されるのはこの2頭だけにとどまらず。
エスポワールシチーを破って以来不調のオーロマイスター、力をつけてきたインバルコ、たいへん失礼なことに、引退したとばかり思っていたブラボーデイジー、芝路線からイコピコの挑戦など、レースは非常におもしろくなりそうだ。

ここに桜花賞馬・キョウエイマーチの忘れ形見であるインペリアルマーチがいたらもっと楽しかっただろうに・・・