ユニコーンS メモリアル

第15回ユニコーンS(タイキシャトルメモリアル)(GIII)

今年はメモリアルレースということで、安田記念の直後の最終レースに組まれたユニコーンステークスだから、前売りで馬券を購入する人は、まずはレース番号に注意しなければならない。

大物感あふれる「名馬予備軍」が毎年のように登場する出世レースとなって久しいユニコーンSだが、逆に、そうした大物感あふれる出走馬が見当たらないことだってもちろんある。
そして、そのような年には必ずと言っていいほど波乱の傾向が如実に表面化するのがこのユニコーンSのもうひとつの特徴である。
ということで、今年のこのメンバーで「大物感あふれる・・・」というほどの枕をともなった馬が果たしているのかどうか、そのあたりが最大の焦点になるだろう。

持ち時計やスケールの点からみて、今年のこのメンバーは果たしてどうかというと、私は「ノー」と考えた。
いや、もちろん今後サブタイトルのタイキシャトルや、あのアグネスデジタルのように「大化け」してくれる馬がいるかもしれないのはもちろんだし、そうなってくれたほうがファンとしてもうれしいことなのだとは思う。
だから、今年のメンバーのレベルがどうのと言っているわけではないことは前置きしておく。

ということで、今年は波乱の決着と見て、前走オープンの端午ステークスで大敗していたノボクンを思い切って狙う。
魅力は血統背景。
メジロライアンの肌にノボジャックという非常にシブい血統であり、まあ正直なことを言ってしまえば、予想を離れて応援したくなってしまうような血統背景であることから、今後シブく活躍できる馬に成長してほしいという願望込みで本命とした。
前走の端午Sは、オープンのスピードについていけなかったと言ってしまえばそれまでだが、前々走のアーリントンカップの慣れない芝のレースで大敗した影響がまともに出てしまった可能性も小さくはないだろう。
アーリントンC前のダート戦2戦は、なかなかセンスある内容で走っていた。
底力が試される府中のマイル戦だからこそ見直したい。

おそらくまったくの人気薄だろうから、これが1~3着に入れば万々歳だ。
ただ、最近あまり当たっていないところにきて、GI連続開催のラスト、安田記念をしっかり買いたいと考えると、あまり手を広げることができないから困る。
とりあえずは6枠11番の緑の帽子に注目する。

相手はこちらも派手さはないが、かなり奥深い血統の大外・タイムカード。
こちらは相手なりに走るタイプ。
メンバーもそれほど強くなったという印象がないここは、底力が要求される府中のマイル戦でうまくいけば「頭」もあると見たい。
大外枠も、芝の共同通信杯で好位を追走したこともあるくらいだから、芝の部分を長く走れるのはむしろプラス、好位に取りつける器用さとスピードはある。

そして、こちらも一発を期待できそうな、こちらも8枠のサンライズクォリアが単穴。
川崎の深いダート、そして、レーヴドリアンらを相手にまったく歯が立たなかった芝のきさらぎ賞は度外視できる。
軽いダートの京都1800mを2歳時にすでに経験し、これがなかなかの競馬だったから、ここで侮ることができる馬ではない。

押さえは、おそらく人気になりそうな7枠14番のナイトオブザオペラ。
スケールという意味ではここでは一番だ。
そして端午Sを勝った最内枠のバトードールと名手・ウィリアムズ騎手。
しかし前走は展開的にこの馬にはずいぶん恵まれた印象もあるので、今回は敢えて評価を下げる。
あとは、園田でサンライズクォリア以下をちぎり捨てた池江泰郎厩舎の7枠13番バーディバーディ。
これも当然人気になるだろう。
そして、名前的にも血統的にもいかにもダートは今後走ってきそうな4枠8番のドロ。
ここまでとする。

◎ ノボクン
〇 タイムカード
▲ サンライズクォリア
△ ナイトオブザオペラ
△ バトードール
△ バーディバーディ
△ ドロ