アメリカジョッキークラブカップ 競馬予想

アメリカジョッキークラブカップの競馬予想

年明けのまだ寒い時期に行われる中山競馬、古馬のGIIの中距離レースと言えば、伝統のアメリカジョッキークラブカップ(AJCC)である。
2010年現在ですでに50回以上開催されてきた古馬の別定重賞であるが、中山外回りの芝2200mというコース設定で行われるようになったのは1985年以降ということで、もうすっかりおなじみの重賞である。
基本的には春の天皇賞、さらには宝塚記念を目指したい陣営が使ってくるケースが多いAJCCであるが、極寒の時期ということもあり、例年それほど頭数がそろうという印象はなく、また、中長距離競馬が充実していた以前に比べると、出走馬のレベルも例年それほど高くはないということが言えるかもしれない。
ということで、もちろん年にもよるが、基本的には大波乱になることはないと考える必要があるだろう。
しかしながら、以前のような中長距離路線の主力級はここを使わなくなったという傾向からも、混戦になるケースは多々ある。
そういったときに威力を発揮するのが「中山巧者」の走りである。
近年では中山だけはめっぽう走ったマツリダゴッホ、そして2009年、2010年とこのレースを連覇したネヴァブションもまたたいへんな中山中距離巧者であることは知られるところであった。
したがって、力関係が甲乙つけがたい、別定戦ゆえそれほど斤量差も見込めないとなった場合、コース巧者ぶりに注目する必要があるレースと言えるだろう。
また、内回りコースほどではないにせよ、それでも十分トリッキーな中山コースということもあって、騎手の力量がモノを言うレースとなって久しい。
最近すっかりトップジョッキーとして信頼置ける騎手へと成長した横山典弘騎手など、AJCCに限ればここ6年で4勝の荒稼ぎである。
かつても柴田政人元騎手や岡部幸雄元騎手、そしてフランスの名手・オリビエ=ペリエ騎手などが勝ち鞍を重ねたレースである。
その意味では、馬も騎手もシブいタイプのベテランが活躍する場となりやすいAJCCである。