第86回中山記念(GⅡ)
かつて「天皇賞・春へのステップレース」と考えられた時期もあったが、しかし近年、競馬事情が急激に変化した関係で、もうこの中山記念が「天皇賞へのステップレース」というイメージは極めて希薄なものになってしまった。
ただ、そもそもが中山外回りの芝1800mというコース・距離で行われる以上、時期的なものだけで天皇賞と結び付けるのは少し無理があったのだという気もする。
もうみなさんおわかりのとおり、この中山記念、「ドバイ」へのステップレースである。
昨年のヴィクトワールピサの「中山記念→ドバイワールドカップ」の鮮やかな連勝は記憶に新しいところだが、今年もこれを踏襲しようという注目馬がここに出走してくる。
もちろんトゥザグローリーである。
有馬記念といい前走の日経新春杯といい、いよいよ馬が完成したという印象をたっぷりと見る者に植え付け、満を持して伝統の中山記念に使われてくる。
まだまだ寒い時期だけに、仕上げは多少難しいところもあるだろうが、しかしここは負けるわけにはいかない立場ではある。
何しろ「ドバイ連覇」の期待が大きいからだ。
まあ昨年の池江厩舎のあの勢いは、そう簡単に失速することもない(何しろ「あの馬」がこの後に控えているのだから・・・)だろうし、ここはせいぜい強い競馬をしてもらいたいものである。
しかし、これに待ったをかけたい組も確かに存在する。
その代表が、昨年の安田記念でアッと言わせたリアルインパクトである。
今年絶好調の福永騎手がちょうどトゥザグローリーとカチ合っているし、斤量も有利とは言えない57kg、絞りにくい時期ということで、本当に出走してくるのかどうか不安なのだが、出てきてもらいたいなぁ・・・
もちろん他にも、昨年のマイルチャンピオンシップを勝ってとうとうGIホースの仲間入りを果たしてしまったエイシンアポロンの名前もあるし、昨年の最優秀3歳騙馬に輝いた(ウソ!)レッドデイヴィスの名前もあるから、もしこれらがすべて出てきてくれれば、いやぁ、かなり楽しいメンバーになる。
全部出てきてもらいたいなぁ・・・
アーリントンカップのところでも触れたように、今週は東西で開催替わりということで、まず間違いなく芝コースの馬場状態は「良好」ということになるだろう。
ただ、昨年暮れから今年の正月と連続開催をこの中山で消化し、ひと開催だけ東京に行って、またすぐ中山に戻ってくるということで、芝の発育もそれほど良くない時期であることを合わせて考えると、「1年で一番時計が速くならない開幕週」ということも考えられる。
まあ要するに一番理想的な馬場状態なのだが、いちおうその部分も視野に入れて馬券にチャレンジしたいものである。
それぞれの「先」を見据えて、古馬たちがいきなり勝負を演じてくれれば間違いなく好レースになる中山記念、期待大である。
